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今回はオリジナルデータの「ターン力」の項目について、解析方法を変更いたしましたので、その内容を詳しく説明いたします。

従来の問題点

これまで、ターン力は「データ収集期間内での各選手のベストレースタイム」のデータをもとに計算を行ってまいりました。


しかし、ベストタイムが出る要因として考えられるのは、

  • モーターの出力が上がりやすい冬場
  • 天候が穏やか
  • 走りやすい水面状況
  • パワーの高いモーター
  • 引き波を超える必要のない1号艇での出走

などの条件が満たされた場合です。


上記のような条件が偶発的に満たされない限り、公平な環境における本当のベストタイム(選手の全力のターンによるタイム)は出ないことが推測されます。

つまり、ベストタイムだけをもとに計算したターン力の数値は、「たまたま条件が良くてタイムがでてしまった」という偶然の可能性が高くなっていました。

変更点

偶然の可能性を排除するために、収集期間内でのベストレースタイム10走をピックアップし、その平均値をとるように変更しました。

このように変更することで、条件がそろってたまたま良いタイムが出てしまったときに評価が上がりすぎてしまうことがなくなるようにしました。

その代わりに「安定していいタイムを出す」選手の評価が上がりやすいようになりました。

ターン力が高くないと安定していいタイムは出せないので、こちらの方が従来出したかった数値を出せるようになったと思われます。

実際に計算方法を変えることで、どのくらい数値が変わったのかを紹介します。

例で登場する選手は、登録番号4262番「馬場貴也 選手」です。


今や艇界ナンバー1の選手になった峰竜太選手がYouTubeの動画内でターンを絶賛していた「艇界のスピードスター」です。

2012年には、地元のボートレースびわこで当時の日本最速レコードを記録しています。



そんな馬場選手の「従来の」ターン力データ(2019年5月~2020年4月)は下の値でした。



「新しい」ターン力データ(同期間)は以下のようになりました。


BからSと大きく変わりましたね。


これは、単発の速さを評価するベストタイムで比較すると馬場選手は「上位30%」と実際の能力よりも低く評価されますが、

安定して速いタイムが出せるかどうかを評価する平均のレースタイムで比較すると「上位5%」と高く評価されるようになったことを示しています。

馬場選手はスピードターンが魅力の選手なので、前者よりも後者の方が競艇ファンからみても違和感のない値になったように思います。

まとめ

今回はターン力を新しい方法で評価するように変更しました。

「ベストタイム」で評価していたのを「ベストタイム10走の平均」で評価することで、偶然性を排除したより純粋なターン力を評価できるようになりました。

今後はこちらの算出方法でデータを出していくことにいたします。



ここまでご覧いただきありがとうございます。

実際に当サイトのデータをご利用いただいている皆様の意見を参考に、今後もデータをより良くしていこうと考えております。

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