これまでは、穴党の方に有益な情報になればと、万舟回数の多い選手まくり屋の選手などをご紹介してきましたが、今回は本命党の方をターゲットにしたデータをご紹介します。

競艇と言えば1号艇、1号艇と言えば競艇」といっても過言ではないほど、競艇におけるインコースは舟券を買う我々にとっては重要なコースです。

本命サイドから買い目を絞って買う本命党の方には、インコースで信頼のおける選手を知ることは、特に重要なのではないでしょうか。

そこで、今回のテーマは「インコース最強選手特集」としました。


2020年後期のA1, A2, B1選手の中で、最もインコースでの成績が良かった選手をそれぞれの級別から2名ずつ、計6名ご紹介いたします。

A1の選手はみなさんが思っているあの選手がきっと出てくると思いますが、A2やB1は誰か分かるでしょうか?

あの人じゃないかな?とぜひ予想してみてください。

データについて

  • 2020年前期~2020年後期までの全レースデータを収集しました。
  • 欠場艇が出たレースは除外しています。
  • 優勝戦によるポイントアップは行っていません。
  • 今回のデータは、コース別データの値が最も高かった選手2名をピックアップしています。
  • オリジナルデータの比較対象は、収集期間中に出走した全選手です。

A1級インコース最強選手

徳増秀樹選手

この選手はみなさんの予想通りだったのではないでしょうか。

2020年前期~後期では、インコースから53走して49勝と、1年間でわずか4回しか負けなかった無類の強さを誇る選手です。


データを見ると明らかなのは、何をとっても一流の能力値であることです。

ターン力やスタート力がかなり高く、まくりにも差しにも強いことがわかります。

SGやG1戦線で活躍する選手は、競争相手の選手も一流の選手ばかりなので、毎回楽に逃げられるような展開にはならないはずです。

加えて、53走もすれば、モーターが良いときもあれば、悪いときもあるはずで、いくらインコースが有利なコースといえど、毎回1着をとり続けるのは至難の業です。

そんな厳しい世界の中で、あらゆる攻めを封じながら勝ってきたのは、安定したスタート力と展開を読む力、旋回力の高さの賜物ではないでしょうか。

菊池孝平選手


徳増選手に続いて、2番目の成績だったのは艇界一のスタート能力をもつ菊池孝平選手です。

1年間でインコースを52走して39勝と、高い成績であることがわかります。

データをみると、どれも高い能力値なのは徳増選手と同じですが、やはりスタート力の高さが際立っていますね。

絶対にスタートで遅れない正確無比なスタートは、菊池選手の唯一無比の最強武器です。

まくりに対しても、差しに対しても強く、隙のない選手であることがわかります。

A2インコース最強選手

豊田健士郎選手


A2級選手の中で最もインコースの成績が高かった選手は、24歳のネクストジェネレーション「豊田健士郎」選手です。

A1級で紹介した菊池選手にも引けをとらない高い能力値であることがわかります。

ターン力は平均レベルですが、それ以外の能力は一線級の高い水準を満たしています。

後期の勝率は「6.74」でA1級昇格を決定していることから、次の期からはG1戦線での出走が見ることができそうです。

グレードの高いレースに1号艇で出走した時は注目ですね。

中島孝平選手


中嶋選手は賞金王にも輝いたことのある銘柄級の選手なので、みなさんご存知の選手だと思います。

ひとつ前の期で出走数が少なかったため、今期はかなり久々にA2級に降格して走っていたようです。

もちろん次の期には、A1級に昇格しています。

データの特徴としては、ターンは平均ぐらいで、差しで負けることがほんの少しだけ多いようです。

ただ、誤差の範囲内だと思いますので、あまり気にすることはないように思います。

B1インコース最強選手

横田茂選手


B1級でインコースが最も強かった選手は、広島支部のベテラン「横田茂」選手です。

元々A2級の実力がある選手で、久々にB1級に降格していたようです。

次の期ではA2級への昇格を決めていますので、安定した1コースでの成績が貢献したようです。

データの特徴は、1コースが他のコースに比べて極端に強いということと、スタート力がかなり優れているという点です。

2コースや3コースという他のスローで走った時は成績があまり良くないのですが、1コースになった途端に力を発揮するようです。

特徴がハッキリでる個性的な選手ですね。

1枠ではかなり期待が持てるので、ねらい目は節間で調子が悪いときにめぐってきた1号艇ですね。

小林一樹選手


横田選手の次点は、山口支部の「小林一樹」選手でした。

過去に5年ぐらいA2級にいたようですが、最近は少し調子を落としてA2級とB1級をいったりきたりしているようです。

残念ながら今期も勝率が足りず、来期はB1級に残留してしまったようです。

データから見る特徴は、まくりに対しての無類の強さスタート力の高さでしょうか。

6角形データは1コースの得意度が他のコースよりも抜き出ていますね。

まくりへの強さとスタート力を考えると、小林選手がインコースにかなり強い理由は、とにかく先マイできる能力が高いからではないでしょうか。

一方、差されることは平均並みにあるようなので、2コースからの差しきりの可能性はチェックするようにしておきましょう。

まとめ

インコースは選手にとって、勝率や賞金を稼ぐための重要な勝負所です。

しかし、有利だからと言って必ず勝てるわけではなく、そこには技術力や勘、経験が十分にないと安定して勝つことができません。

今回紹介した選手は、1年間を通して安定したインコースでの成績を残せたからこそ、ランクインした実力のある選手です。

出走表でみかけたときは、人気があってもなくても、調子が良くても悪くても、舟券の軸としてチェックしておきたいですね。

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